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■徳利
祥瑞青花呉須手で胴部を幅広狭十画に捻り区画を作り構成された青花捻瓢形徳利で、青花の色も鮮やかである。
胴下部窓絵の人物山水文を中心に、各捻り区画に花唐草文、毘沙門亀甲、紗綾、丸文、網代文、四方襷文等々の精緻な幾何学模様で埋めており、口縁には口紅が施されている。
口縁下には三列廻しに白抜きした小丸内に福寿文字を描いている。
徳利底の高台内には二重円中に五良太甫 呉祥瑞造の銘が画かれている。
全体的に磁胎は白くきめ細やかで、染付の発色は美しく文様も器全体に絵付けを施し、細密で丁寧な作行きである。

 

■盃
口縁内側には松竹梅とそこに遊ぶ小禽を描き廻し、口縁外周上段には松竹梅を描き廻している。
半筒形盃胴央から胴下までには、中央窓絵に山水文に庵図を描き、その周りを十一の縦区切をし、交互に幾何学文様と小丸内福寿文字文とで埋めている。
高台内には二重円中に五良太甫 呉祥瑞造の銘が画かれている。


【参考】祥瑞
茶器のうちに祥瑞あるいは祥瑞手と称される一群の染付磁器がある。これを祥瑞と称するのはその一部の器の底裏に「五良太甫 呉祥瑞造」という縦書二行の染付銘が入ったものがある点にある。
祥瑞のつくられたのは中国最大の窯場景徳鎮で、時期は明末の崇禎年間(1628~44)、その原料の質の良さと丁寧な作風、そして日本的な意匠は日本からの特定の注文によったものであり、その注文主は小堀遠州か彼に近い筋の者ということである。
祥瑞の銘をどう解するかまだ謎はあるが、これら一応の推定はほぼ確かであろう。
形としては茶碗、茶入、香炉、香合、水指、蓋置、火入、巾筒や、懐石の食器類、酒器類がある。
それらの中には本格の祥瑞よりやや古格の元祥瑞や、いくぶん崩れた祥瑞手と称するもの、また天啓赤絵や南京赤絵に近い色絵祥瑞なども含まれる。
なお上記諸器の日本以外からの発見は見られていない。

祥瑞捻瓢形徳利・祥瑞盃

SKU: 0027
¥300,000価格
数量
  • 時代        明末~清初
    口径        ・徳利:2.3cm ・盃:5.2cm
    高さ        ・徳利:18.5cm ・盃:4.1cm
    徳利胴径・盃高台径        ・徳利:8.5cm ・盃:3.1cm
    付属品        共に時代桐箱
    その他        --

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