top of page

祥瑞(しょんずい)吉祥文瓢形の菓子鉢で、落ち着いた時代を感じさせる染付の鉢である。
本器も祥瑞の特徴である細かい文様を組み合わせて複雑に構成した図柄を身の内いっぱいに描き出している。
身の内中央部に丸く円を描いた中に人物山水文を描き、これを起点に捻り文に幾何学文様や四君子の絵模様を描き込んでいる。


器内側面には卍繋文ようの幾何学文様で埋め、外側面には四ヶ所にお宝絵の吉祥文様を描いている。
底面の瓢形をした高台内中央部に染付絵具で四角く縁取りをした中に「五良太甫 呉祥瑞造」の銘が記されている。また、口縁には口紅が施されている。
器全体から発する時代感は古染付の雰囲気が感じられ、比較的早い時期の祥瑞であろうかと思われる。

 

【参考】祥瑞(しょんずい)
祥瑞は中国明時代末期に景徳鎮で造られた茶陶で、日本から茶人が注文している。
その素地は白く、造りは丁寧で、染付の色も美しく、これほど上質のものを注文するにはよほどの資金力と意匠力を要したであろうことが想像される。
器種には水指、茶碗、茶入、香合、他に食器類として向付、皿、鉢、酒器類があり、其々器面が文様で埋め尽くされ、図柄も変化に富むものが貴ばれた。
桃山~江戸初期にかけて活躍した大名茶人小堀遠州(1579~1647)が関わっていたとする説が有力である。

祥瑞瓢形吉祥文菓子鉢

SKU: 0014
¥300,000価格
  • 時代        中国明時代末期
    口径        18.3×28.5cm
    高さ        3.5cm
    高台径        12.3×24.0cm
    付属品        --
    その他        時代桐箱・包布

bottom of page